名古屋、覚王山に現存する指定有形文化財「揚輝荘」。
ここは名古屋の老舗デパート松坂屋の創始者、伊藤次郎左衛門祐民が大正時代〜に作らせた別荘です。
交友の広かった祐民が大切な人をお迎えする為に作ったこの揚輝荘。
中でも、現存する5棟のうちの代表的建築物「聴松閣」がとても素晴らしい!
いよいよ今回は「聴松閣」の地下へとご案内します。
地下トンネルは何の為?
さてさて…聴松閣の中で最もミステリーな場所 地下室。
この中に 総延長170m、幅1.8m、高さ2m、鉄筋コンクリート製、厚さ25㎝の立派な地下トンネルが存在します。
今はその入り口だけがかろうじて現存しているだけで、ほんの少し見ることができます。
このタイルには花柄があしらわれています。こんな所にもオシャレゴコロ❤️が。
では、この地下トンネル。 一体何の為に祐民さんは作ったのでしょうか?
防空壕として使われ、たくさんの命が救われたという事実があるそうですが。
- 皇族や要人などが宿泊するので避難用として作らせた
- 広い敷地内を天候に左右されることなく物を運搬するため作らせた
- 客人を驚かす為に作らせた
などの話があるそうです。
周辺マンションの建設に伴い、トンネルが閉鎖されてしまったことは、とても残念なことですね。
地下トンネルから感じる少しひんやりとした空気。ミステリーな雰囲気がぷんぷんしますぞ。
インド・アジアの雰囲気漂う異彩の地下室
仏教への信仰心が強かった祐民さんは、ビルマ・インドなどの仏跡巡拝旅行になんと4か月も行っていました。祐民さんは、この長旅で受けた感動を聴松閣の地下空間で再現したんだとか。
なので、見渡す限り「和」の要素は無く、インドをはじめアジア諸国に訪れたような錯覚を覚える部屋の作りになっています。
ブッダの誕生を描いたこちらの壁画は、留学生「パルク・ハリラン」のもの。
王族出身のブッダさん。煌びやかな壁画になっていますねぇ。
地下に存在する舞台↓
何と!照明器具↑も兼ね備えております。
瞑想の部屋にいる女神
夕食後はこのソファで談笑しながらお酒を嗜んでいたのでしょうか。
当時の笑い声が聞こえてくるような空間ですね。
基本情報
- 〒464-0057 名古屋市千種区法王町2-5-17
- TEL 052-759-4450
- 開館時間 9時30分~16時30分
- 休園日 月曜日(祝日の場合はその直後の平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
- 一般・高校・大学生 300円
- 市内在住の高齢者(65歳以上) 100円
- 中学生以下 無料
※障害者手帳等・特定医療費受給者証等をお持ちの方は無料です。
そのほかにも入館料の減免があります。詳しくは、公式HPか電話にてお問い合わせください。
※情報は掲載時のものです。最新の情報は公式HPや電話にてご確認ください。
まとめ
4回にわたってご紹介してきました
名古屋オススメお出かけスポット 揚輝荘「聴松閣」
祐民さんの「おもてなし」の心と、オシャレゴコロがたくさん詰まった建築物だと思います。
昭和のはじめ、揚輝荘が建てられた時の近隣の住民の驚きはいかばかりだったでしょう??
きっと腰を抜かしたでしょうねぇ。
春夏秋冬でその姿を大きく変貌させる揚輝荘「聴松閣」。
ぜひ色んな季節に行って楽しんでみてくださいね。
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