名古屋の覚王山に現存する指定有形文化財「揚輝荘」とは
老舗デパート「松坂屋」創始者、伊藤次郎左衛門祐民が大正時代から昭和初期に作らせた別荘です。
交友の広かった祐民が大切な人をお迎えする為の、迎賓館や社交場として使っていたそうです。
現存する5棟のうちの中でも代表的建築物が「聴松閣」
これがとても素晴らしい…。
さぁ、大正〜昭和初期にタイムスリップです!
こだわりのハーフティンバーの外観
揚輝荘で現存する5棟のうち、最も見学ができる代表的な建造物が「聴松閣」。
まずは、この入り口からのぞいてみましょう。
外壁は「ハーフティンバー」という建築方式を用いています。
ハーフティンバーとはヨーロッパの住宅などでみられる建築方式のこと。
木材の骨組をあえてむき出しにすることで、個性的な味わいを引き出し、山荘風な外観にする様式のこと。
温かみのある山荘風の外観ですよね。
5月の「聴松閣」はこんな感じ。
青紅葉が爽やかで、赤い外壁と見事なコントラストを演出しています。
まるで避暑地に来たかのよう。
よく目を凝らして入り口を見てください。
みなさん上の写真の 建物入り口部分をよーく見てくだせぇ。
玄関で一匹の虎がお出迎えしてくれています。
祐民さんが中国で買ってきた南北朝時の石像なんですって!
南北朝時代に石像が、こんな間近で見れるなんて。
ありがとう、祐民さん。
1階 旧食堂 世界にただ一つの暖炉
1階には旧食堂があります。
右手上部に見えるのは「いとう」の文字。
松坂屋の前身「いとう呉服店」の商標デザインを模した透かし彫りです。
そして、この食堂の奥にあるのが暖炉。
暖炉の周りにはめ込んである数々の瓦。
全国の有名寺院などの古代瓦なんです。
こんな瓦を取り寄せられるのも、祐民さんの人望と力なのでしょう。
まさに世界にただ一つの暖炉ですよね。
私のお気にいりが、この暖炉の掃除道具↓
細部にまで飾りがほどこされ、祐民さんのこだわりが見えます。
ちなみにこのお部屋の床。すでに床暖房(ヒーターボックス)になっているそうで、お客様が暖かく快適にお食事を楽しめるように設計されています。
大正時代にこの設備…。
祐民さんのおもてなしの心、恐るべしです!
基本情報
- 〒464-0057 名古屋市千種区法王町2-5-17
- TEL 052-759-4450
- 開館時間 9時30分~16時30分
- 休園日 月曜日(祝日の場合はその直後の平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
- 一般・高校・大学生 300円
- 市内在住の高齢者(65歳以上) 100円
- 中学生以下 無料
- ※障害者手帳等・特定医療費受給者証等をお持ちの方は無料です。
そのほかにも入館料の減免があります。詳しくは、公式HPか電話にてお問い合わせください。
※情報は掲載時のものです。最新の情報は公式HPや電話にてご確認ください。
まとめ
入り口から1階食堂だけでも祐民さんのこだわりポイントがてんこ盛りで
見るところが多すぎます!笑
2階・地下の様子はこちらにまとめましたのであわせてどうぞ🎵
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